2024年3月12日
オルカン(全世界株式 オールカントリー)とは

目次
投資信託を調べていると、オルカンという名前をよく見かけます。
オルカンの正式名称はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。
先進国23カ国、新興国27カ国の計890銘柄に分散投資する投資信託です。
S&P500、全世界株式(日本除く)とのパフォーマンスも比較しました。
オルカンは過去3年間で最もリターンが小さい投資先と結論が出ました。
それでも、いま長期で投資するなら選択肢として優先度はかなり高いと考えます。
理由は次の3つです。
- ①手数料(信託報酬)は0.05775%以内
- ②2022年からの暴落相場ですらプラスのリターン
- ③下落に対する圧倒的な抵抗力がある
この記事では、オルカンの中身と利回りを確認します。
S&P500や全世界株式(日本除く)との違いも見ていきます。
最後まで読めば、積立の候補として持つかどうかを自分で判断できますよ。
オルカンを調べ始めて、まず数えたのは投資先の国の数でした。
先進国が23カ国、新興国が27カ国で、合わせて890銘柄です。
1本でこれだけの国に分散できる点が、この投資信託の出発点でした。
❞オルカンとは?
次に確かめたのは、オルカンの中身です。
組み入れ上位10銘柄はAPPLE INCの4.50%を筆頭に、世界的な大企業が並んでいました。
それでも最上位が4.50%にとどまるという比率が、分散の効き方を表しています。
❞オルカンは投資信託の一つです。
正式名称はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)です。
先進国23カ国、新興国27カ国が対象です。
計890銘柄に分散投資する全世界投資を実現します。
あまりに優等生過ぎるという評価です。
株式投資はオルカン一本で良いんじゃないかという意見すら出ているほどです。
この優秀なオルカンには、組み合わせたいものがあります。
実績がある投資アドバイザーからのアドバイスです。
たとえば「資産30億円超えの投資アドバイザー」のような方です。
どんどん利益が出るのでは?とも思ってしまいます。
では具体的に何が評価されているのかというと…
▼オルカンの魅力
- 手数料が安い
- 相場の暴落に強い
- 安定したリターン
- 積立NISAに対応
- 運用が簡単
等が挙げられます。
世界中の890銘柄に投資する、広範囲の分散投資が効いています。
2022年からの暴落相場ですらプラスのリターンを出しています。
平常時から運用成果は順調に推移しています。
どんな環境だろうと利益を出してくれるとして信頼を得ました。
そんな優秀な投資信託だというのに、手数料は比較的安価です。
年率0.1144%です。
投資信託なので、自分はただオルカンに投資するだけでこの成績を得られます。
さらに積み立てNISAにも対応しているのでお得です。
良い事尽くしの内容なのです。
長期運用目的で投資するならオルカンが一つの答えと言ってよいでしょう。
▼オルカンの概要
設定日:2018年10月31日
償還日:無期限
運用会社:三菱UFJ国際投信
手数料(信託報酬):0.05775%以内
純資産総額:5,316,794百万円
ベンチマーク:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)
運用は、全世界の株式の指数に連動するように行われます。
指数の名前はMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスです。
組み入れ上位銘柄は世界的大企業が名を連ねます。
構成銘柄の安定性と時価総額の大きさがあります。
急激な下落や売買できないといった不安を抱えずに運用できる投資信託です。
▼組み入れ銘柄上位10銘柄と比率
- APPLE INC 4.50%
- NVIDIA CORP 3.60%
- MICROSOFT CORP 3.40%
- AMAZON.COM INC 2.40%
- META PLATFORMS INC-CLASS A 1.80%
- ALPHABET INC-CL A 1.40%
- BROADCOM INC 1.10%
- TESLA INC 1.00%
- TAIWAN SEMICONDUCTOR MANUFAC 1.00%
- JPMORGAN CHASE & CO 0.90%
※2025年2月時点
オルカンに含まれる銘柄は、以下の国の銘柄達です。
先進国:
アメリカ、日本、イギリス、フランス
カナダ、ドイツ、スイス、オーストラリア
オランダ、スウェーデン、香港、イタリア
スペイン、デンマーク、シンガポール
フィンランド、ベルギー、アイルランド
ノルウェー、イスラエル、ニュージーランド
オーストリア、ポルトガル
新興国:
中国、台湾、韓国、インド
ブラジル、南アフリカ、ロシア
サウジアラビア、タイ、メキシコ
マレーシア、インドネシア、カタール
フィリピン、ポーランド、チリ、UAE
クウェート、トルコ、ペルー
ハンガリー、コロンビア、アルゼンチン
ギリシャ、チェコ、エジプト、パキスタン
▼国別構成比率

国別の構成割合は、次のようになっています。
米国61.6%、その他の国・地域15.2%
日本5.3%、イギリス3.5%
フランス2.7%、カナダ2.6%
スイス2.1%、ドイツ1.9%
インド1.8%、その他3.3%
どれくらい儲かるの?オルカンのチャートと利回り
次に見たのは、実際にどれくらい増えているのかです。
基準価額は3年で66.47%上昇し、平均利回りは年率9.52%でした。
それより気になったのは、2021年末の世界的な株価下落でも目立った値下がりがない点です。
❞オルカンの基準価額を見ると、3年で66.47%上昇しています。
▼オルカンの基準価額推移

オルカンの平均利回りは年率9.52%と好調です。
近頃下落していて心配な方も多いと思います。
ただし長期的に見れば違います。
他の全世界に投資する信託と比較しても良好な成績となっています。
▼オルカンと他の全世界系投資信託のリターン比較
| ファンド名 | 1年リターン | 3年リターン | 手数料 |
|---|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 13.95% | 18.72% | 0.05775% |
| たわらノーロード全世界株式 | 13.81% | 18.64% | 0.09990% |
| 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 12.68% | 17.46% | 0.132% |
| SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま(全世界株式)) | 12.84% | 17.67% | 0.0682% |
この利回りや手数料を見てもオルカンが人気な理由が伺えると思います。
さらに、2021年末には世界的な株価下落が起きています。
それでもオルカンに目立った値下がりはありません。
試しにアメリカのナスダック総合指数と比較してみましょう。
同じ時期のナスダック総合指数と並べてみました。
ナスダック総合指数は大きく値下がりしているのに、オルカンはほぼ値下がりしていません。
下げの局面で減りにくいという性格が、チャートにそのまま出ていました。
❞ナスダック総合指数は大きく値下がりをしています。
しかしオルカンはほぼ値下がりしていません。
悪くない利回りと値下がり回避能力の高さが最強と呼ばれる所以なのです。
ただ株高の地合いでは違います。
やはり個別株投資のほうがパフォーマンスは高くなりやすいと言えます。
24年2月22日に史上最高値の3万8915円を更新しました。
3月4日には4万円台に乗せる展開を見せています。
日本の個別株式も大幅な上昇を見せています。
連日ストップ高にまで買われる銘柄が多数輩出されています。
ここまでの数字を見た私の見解です。
年率9.52%という利回りは、投資するだけで得られる成績としては十分だと感じました。
一方で株高の地合いでは個別株のほうが伸びやすいという指摘も、記事のとおりです。
ライバルS&P500との比較
ライバルとしてよく名前が出るのがS&P500です。
表にすると1年リターンは16.10%で、オルカンの13.95%を上回っていました。
ただ手数料はオルカンの0.05775%のほうが安いという結果でした。
❞オルカンには受賞歴があります。
舞台は「投資ブロガーが選ぶFund of the Year 2021」です。
そこで圧倒的な人気で1位を獲得しています。
そんなオルカンにはライバルともいえる存在があります。
S&P500ETFやS&P500インデックスファンドです。
わかりやすく言うと、2つの選択です。
世界に投資する(オルカン)かアメリカに投資する(S&P500)かです。
どっちが良いのかという話になります。
世間ではオルカンとS&P500のどっちがいいのか意見が割れていますね。
比較の相手はeMAX IS Slim 米国株式(S&P500)です。
インデックスファンドとオルカンとの比較を見てみます。
まず見るのはeMAX IS Slim 米国株式(S&P500)の値動きです。
オルカンの値動きと比較してみましょう。
▼リターン、費用の比較
| ファンド名 | 1年リターン | 3年リターン | 手数料 |
|---|---|---|---|
| eMAX IS Slim 米国株式(S&P500) | 16.10% | 21.61% | 0.08140% |
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 13.95% | 18.72% | 0.05775% |
リターンは圧倒的にS&P500の方が高いですね。
手数料については、オルカンの方が安く済みます。
オルカンとS&P500、どっちがいいのか?
では、どちらを選ぶのかという話になります。
調べた末の答えは、利益を追い求めるならS&P500、リスク低減を取るならオルカンでした。
つまりこれから先の相場をどう見るかで決まる、という整理になります。
❞利益を追い求めるならS&P500です。
リスク低減を取るならオルカンが良いのではないかと言えます。
これから先数年、数十年の相場や経済状況をどう見るかです。
そこで投資先を判断するのが良いのではないでしょうか。
アメリカ経済の具合によって、S&P500に切り替えるなどもありかもしれません。
オルカンかS&P500かは、これから先の相場をどう見るかで決まる話でした。
どちらにしても積立で持つ部分と、個別株で判断する部分は別に考えたほうが動きやすいです。
私は銘柄と売り時をAIが示す仕組みを使い、判断の材料が自分の手元に残る形にしています。
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全世界株式(日本を除く)とどっちがいいのか
もう一種、eMAXIS Slim 全世界株式(日本除く)があると知りました。
3年リターンは18.94%で、オルカンの18.72%をわずかに上回っていました。
差は3年でわずか0.22%で、思っていたほど開いていませんでした。
❞ここまでお話ししてきたオルカンは、その名の通り世界中に投資します。
eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)のことです。
しかし実はもう一種あるのです。
eMAXIS Slim 全世界株式(日本除く)です。
何故か日本だけ除外したバージョンです。
この二つのリターンと内容の違いを見てみます。
そのうえで、どっちが良いのか判断してみようと思います。
▼リターン比較
| ファンド名 | 1年リターン | 3年リターン | 手数料 |
|---|---|---|---|
| 日本除く | 14.65% | 18.94% | 0.05775% |
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 13.95% | 18.72% | 0.05775% |
リターンを見ると全世界株式(日本除く)の方が高いリターンを出しています。
とは言っても3年でわずか0.22%の差ではありますが。
しかし下落相場では話が変わります。
下落相場の2022年2月~7月の半年間は、パフォーマンスはオルカンの方が僅かに高くなっています。
オルカンの方がリターンは小さいです。
それでも下落相場でのリスク回避は優れているといえます。
この差は何故生まれるのでしょうか。
両者の内容の違いを見てみます。
▼オルカンと日本除くの構成比較
| ファンド名 | 純資産総額 | 新興国割合 | 米国割合 |
|---|---|---|---|
| 日本除く | 619,330百万円 | 9.1% | 65.62% |
| eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 5,316,794百万円 | 10.2% | 61.6% |
全世界株式(日本除く)には日本が入っていません。
代わりにアメリカへの投資割合が増加していることがわかります。
アメリカは日本に比べて、ここ数年株価上昇率が大きかったです。
その分、全世界株式(日本除く)の方がリターンが大きいのでしょう。
逆に2022年に入ってからの下落相場では、アメリカが大きく下げました。
一方、日本はさほど下がっていません。
そのためオルカンの方がパフォーマンスが良いのかもしれません。
つまり今はアメリカが苦しく、日本はそうでもなかったのです。
そのために生じたパフォーマンスの差です。
一概にどっちがどっちと判断することは出来なさそうです。
両投資先のパフォーマンスを分けるのは、アメリカの経済状況次第です。
アメリカの経済状況を見て、どっちに投資するか決めるのがよいのではないでしょうか。
日本除くとの比較についての私の見解です。
3年で0.22%の差でしたから、一概にどちらとは言えないという結論に納得しました。
違いを生んでいるのは日本を含むか外すかだけで、それが下落局面では逆に働いていました。
オルカンの投資対象としての総括
最後に、3つを並べ直して整理しました。
3年リターンの順番はS&P500>日本除く>オルカンです。
ところが下落相場ではオルカン>日本除く>S&P500と、順番が入れ替わっていました。
❞S&P500、全世界株式(日本除く)とのパフォーマンスを比較しました。
オルカンは過去3年間で最もリターンが小さい投資先と結論が出ました。
しかし驚異的なのは、下落相場となった2022年に入ってからです。
S&P500は2022年2月~7月の半年間で大幅なマイナスを記録しました。
にも関わらず、オルカンと全世界株式(日本除く)はプラスの成績です。
つまりオルカンはリターンこそ小さいのです。
ただし下落に対する圧倒的な抵抗力があると言えるのです。
▼2019年から2022年の3年間リターン
S&P500>日本除く>オルカン
▼2022年2月~7月の下落相場リターン
オルカン>日本除く>S&P500(マイナス)
アメリカ経済に懸念がある向こう数年間はどうでしょうか。
オルカンが最も小さいリスクで資産運用できると言えなくもありません。
いま長期で投資するなら選択肢として優先度はかなり高いと考えます。
今後の米国経済や市場展望についての情報、見解はどこで得るか。
エコノミストの後藤達也、アナリストのエミンユルマズを参考にするとよいでしょう。
経済状況、相場状況をわかりやすく迅速に解説‐後藤達也
アメリカ経済のリスクをこまめに解説‐エミンユルマズ
オルカンを投資対象として見た私の見解です。
3年間のリターンでは3つの中で最も小さい、という結果は変わりません。
それでも下げに強い点を評価して、長期で持つ前提なら優先度は高いと考えます。
オルカンを長期で積み立てる判断は、この記事のとおりで良いと考えます。
そのうえでどの銘柄をいつ売るかを決める場面は、どうしても別に出てきます。
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