メタバースとはインターネット上に創り上げる仮想現実です。
立体的な仮想空間で人々と言語の垣根を超えて交流したり、音楽ライブをしたり、ゲームをしたり、商売をすることを想定した空間です。
ハリウッド映画の『マトリックス』を想像していただければわかりやすいかもしれません。
いま世界中の企業がこのメタバース実現のために動き出しています。
フェイスブックがメタバースに注力するとして社名をメタ・プラットフォームズに変更し300億ドル前後の設備投資を宣言。
ユニティ・ソフトウェアはメタバースに必要な3DCG技術を得るためWetaを買収。
ソニーもメタバースに力を注ぐとして3DCGゲーム開発会社のBungieを買収。
グリーはエンジニアを200人採用しメタバースに100億円の設備投資を決定。
これら企業の要人からもメタバースに対して以下のような発言が出ています。
メタ・プラットフォームズ:ザッカーバーグCEO
ユニティ・ソフトウェア:マークウィッテン ゼネラルマネージャー
ソニー:北野専務兼CTO
グリー:杉山執行役員
仮想現実なんてSF小説の話だと思っていたのが、いつのまにか遠い未来の話ではなくなってきているのです。
そんなメタバース実現に特に力を注いでいる企業や、技術的に重要な役割を担うであろう企業がメタバース関連銘柄となります。
この記事ではメタバース関連の注目銘柄をご紹介していきます。
目次
メタバース関連注目の国内本命銘柄3選
仮想現実を作り上げるうえでの基盤となる重要な技術を有した企業であり、今後メタバースをけん引すると思われる注目の国内銘柄を3つご紹介致します。
ゲームや音楽に強いソニーがその活躍の場を広げる舞台としてメタバースに力を注いでいます。
また仮想空間上でのスポーツ観戦にも取り組むとしてイギリスのマンチェスター・シティ・フットボール・クラブとの協業を発表。
メタバース上で実現したいサービスを具体的に示し、実現に向けて動き始めています。
▼ソニーのチャート
どうぶつの森は自分が島の住人となって他の島民と会話したり、釣りや買い物を楽しみ、自分の家の家具を揃えたりといったまさにもう一つの生活そのものを楽しむゲームです。
ゲーム内ではローンを組んだり株式に近い金融商品を売買出来たり、リアルな要素も含まれています。
世界中の銘柄からメタバースに関連する銘柄を組み入れたETF「グローバルX メタバース ETF
世界中のメタバース関連銘柄の中でも重要な位置づけと捉えられていることがわかります。
▼任天堂のチャート
メタバース事業に積極的に取り組んでおり、「REALITY」という仮想空間を既に運用しています。
REALITYは音楽ライブなどのイベントを開催したり、桜を楽しむイベントを行ったりと多数の実績を積んでいます。参加者は400万人を超えるなど人気を博しています。
▼グリーのチャート
メタバース関連銘柄の出遅れ株3選
本命銘柄がメタバースそのものを作り上げるような企業なのに対し、出遅れ銘柄はメタバースを作るのに必要な特定の技術を有した企業となっています。
2022年の5月に低通信量で多人数の会話を可能にしつつ、かつAIによる自動翻訳などの機能を備えたミドルウェアを提供開始し注目を集めています。
また動きと音をリンクさせる技術も持っており、より違和感のない仮想現実を作るには欠かせない存在となるかもしれません。
メタバース世界における”音”を制御する企業の筆頭として期待できます。
現在は決算状況が芳しくないことなどが原因で値を下げていますが、世間のメタバース関連銘柄としての期待感は以前高いままです。
▼CRI・ミドルウェアのチャート
メタバース空間にて有名ブランドの衣服を販売する新規事業の開始を発表。メタバース内での商品展開、店舗の開発を予定しています。
有名ブランドのアイテムをメタバース内のアバターが着用できるよう3Dモデリングする技術を持っていることから、契約ブランドが増えれば増えるほど安定して利益をあげることが出来そうです。
▼シーズメンのチャート
現実の自分の体のサイズや運動、食事、睡眠などのデータを用いて、メタバース上のアバターの見た目を変化させます。
不健康が続くとアバターの外見や表情も不健康なものとなっていきます。
企業が従業員を管理する上で役立つと期待されています。
▼ジィ・シィ企画のチャート
メタバース関連の本命米国株3選
メタバース関連銘柄として注目されている米国株の本命銘柄をご紹介致します。
2022年に300億ドル前後の設備投資を計画しており、メタ社のビジョンとしてメタバースの実現を掲げているほど。
2021年にはメタバースアプリ「Horizon Worlds」の一般提供を開始。「Horizon Worlds」は仮想空間上のミーティング空間であり、ヴァーチャルリアリティの体験が可能です。
▼metaのチャート
エヌヴィディアは仮想現実であるメタバースではなく、疑似現実であるデジタルツインに注力しています。
仮想現実がネット上に創り上げるもう一つの世界だとしたら、疑似現実は現実世界の代替として創られるネット上の世界です。
仮想現実は現実では出来ないことを扱う側面が強くあります。例えばゲーム的な要素もそうですし、現実では出来ない演出を行うライブなども当てはまります。
対して疑似現実は、現実世界をネット上に模倣して作り上げたもの。企業による実験やシミュレーション、商売などを行うことが目的となります。
例えば車の安全性を確かめる衝突実験を疑似現実で行えば短時間に低コストで実験結果を得ることが出来ますね。
エヌビディアはデジタルツインを作り上げるためのソフト「オムニバース」を開発。現実に忠実な疑似現実を再現するソフトとして企業向けに提供を開始しています。
▼エヌビディアのチャート
ゲーム開発エンジンとは、非常に簡潔に言うとゲームを作るための骨組みのようなもの。
この骨組みはメタバース世界を作るための骨組みにもなるため期待されています。
2021年末に3DCGを強化する為Wetaを買収し、そのプレスリリースの中で「メタバースの未来を形作ることが私たちの目的です」と述べています。
ユニティ・ソフトウェアはメタバースを作るための骨組みと、メタバースの世界に正確な”物”を作り上げる3DCG技術を手中に収めたことになります。
今後メタバースを作り上げる技術を持った企業の筆頭として、メタバース界隈をけん引していくと思われます。
▼ユニティ・ソフトウェアのチャート
メタバース関連の投資信託、ETF
メタバース関連銘柄に投資出来るETFを紹介します。
個別銘柄に集中投資するような爆発力は期待しにくくなりますが、業界全体の成長の恩恵を個別銘柄投資よりローリスクで受け取ることが出来ます。
では各メタバース関連ETFの成績や内容を見てみましょう。
各メタバース関連ETFのパフォーマンスは3か月前と比較してどうなっているのか。またそれらの値はS&P500と比較してどうなのか。
▼S&P500のチャート
▼メタバース関連ETF一覧
全体的にS&P500のパフォーマンスに劣後しています。裏を返せばメタバース関連銘柄は安くなっており、買い時とも捉えることが出来ます。
また今後メタバースが一般人にとって当たり前の時代が来れば、今の多少のマイナスなど誤差の範囲程度に株価上昇するでしょう。
メタバースとは?注目理由をわかりやすく解説
メタバースとはそもそもどういったものなのかわかりやすく解説していきます。
メタバースはインターネット上に創り上げた立体の仮想世界で、アナタが自由自在に行動することができる空間のことです。
ゲームのように何かのキャラクターを操作するのではなく、アナタがアナタとしてその空間に入り込みます。
「~を超える」という意味のmeta(メタ)と、「宇宙」を意味するuniverse(ユニバース)を併せた造語です。
メタバースを作り上げる最大のメリットは、言語の壁を取り払えること、時間の短縮、物理な問題の排除です。
自動翻訳を用いることで全ての人類が自由に会話できるようになる可能性があります。
またメタバース内の物は仮想の物体なので、作ったり消したりは自由自在。物の製造や輸送にかかる時間を大幅に削減できます。
またどこかに移動するのも物理的な制限が改善され、友人と会ったりどこかに出かけるなら自分をそこに転送してしまえば済む話になります。
現実世界で生活を楽にするため自動車や家電などが発展したきた末に、とうとう自分たちが完全にコントロールできるもう一つの世界を作ってしまったほうが便利じゃないか、という段階に来てしまったのです。
投資対象としてのメタバース市場の評価と今後
世界各国の大企業がメタバース実現に向けて積極的な投資を行っていることはわかりましたが、メタバース市場の現在の評価や将来性はどうなのでしょうか。
現在メタバース事業はまだまだ発展途上で、すぐに利益を期待出来る市場ではないとの評価を受けています。
ブルームバーグによると2020年のメタバース市場規模は4800憶ドル。これはアメリカのスポーツ市場規模より小さいくらいです。世界的な大規模市場とまでは言えません。
しかしメタバース市場は将来性を高く評価されている側面があり、マッキンゼーによる推計では2030年に市場規模5兆ドルに到達する可能性があるとされています。
インターネットそのもののように生活の一部となるまでに浸透すれば、今後超巨大市場に成長するかもしれません。
故に数年後から数十年後に期待しての投資対象として注目されているテーマとなっています。
今はメタバース関連銘柄への投資タイミングとして適切か?
2022年8月現在、メタバース関連銘柄の仕込み時としていいタイミングではないかと思います。
金利上昇でハイテク株が大きく下落しており、同じハイテク株に含まれるメタバース関連銘柄も下落基調にあります。
しかしメタバース関連銘柄は今後数年~数十年先の成長を見据えたテーマ。
株価下落している今は絶好の押し目買いのタイミングと捉えることができます。
またメタ・プラットフォームズの大幅赤字などでメタバース市場の失敗が噂され始めていることも株価下落につながっています。
これもまた安く買うチャンスなのです。
メタバース関連銘柄の総括
メタバースが今後私たちがネットを使うように当たり前の存在になれば、メタバース関連銘柄の株価は想像を絶する上昇を見せる可能性があります。
10倍、100倍、それ以上になる可能性も十分あるでしょう。
ただし今はまだメタバースの世界ははじまったばかり。関連銘柄やETFのパフォーマンスは決して良くはありません。
しかしだからと言って手を出さないのは、ビットコインが数十円の頃に危険だからと買わなかったのと同じことになる気がしてなりません。
ビットコインをあの頃たった1万円分買っていれば億の金が手に入ったかもしれない。
メタバース関連銘柄も今買えば、数年後には莫大な資産となっているかもしれないのです。
メタバース関連株、買うなら早めにということを最後にお伝えしてこの記事を〆させていただきます。
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ソニーや任天堂がメタバース銘柄として挙げられることが多いが、この辺はメタバースが多少流行ったからと言って株価がたいして動くとは思えないので、小型の銘柄を仕込んでおくのをお勧めする。ま、あくまで投資は自己責任なので、それで失敗しても俺を叩くなよ。もし儲かったら俺に1割恵んでね。
メタバースは中長期目線でのグロース株なんだから買ったら放置しとくんだよ。5年後10年後に値段見ればいいのよ。すぐに利益を出せる株じゃない。
メタバースは今後5年は年平均20%の速度で市場規模が成長すると試算されています。値上がり銘柄はたくさん出るでしょうね。
メタバースは国策だって声もあるしピアズも高騰してたし面白くなるんじゃない?