■最新追記(2019/10/4/追加検証済み)
約1年ぶりの再検証となるフューチャーストック。以前「行政処分」を受けた経緯について触れた同投資顧問ですが、ここ1年、ほとんど評判を見かけることがなくなりました。
前回の検証では、『低レベルの凡ミスを犯している銘柄』が散見されたフューチャーストックですが、分析能力や推奨判断はプロの投資顧問として合格レベルまで改善されたのか。
早速ですが、フューチャーストックの「推奨銘柄」を掘り下げていきます。
▼今回はこの銘柄を査定
8/23推奨のツクルバ(2978)は、中古住宅の仲介サイトを運営するほか、シェアオフィス事業も手掛ける「不動産関連銘柄」です。
推奨理由として考えられることは、7月31日に新規上場したツクルバへの成長期待が挙げられます。
東証マザーズ上場時に発表された「東京証券取引所マザーズへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」によれば、2019年7月期の業績予想は前年の赤字から黒字転換することが公表されていました。
IPO市場が好調ということに加え、業績の黒字転換という要素もあり、9月13日の本決算発表前に推奨したものと考えられます。
しかし、今回のフューチャーストックの買い判断は妥当だったとは言えないものでした。
業績の黒字転換は確かにポジティブ材料ではありますがが、情報が発表されてから推奨されるまでかなりの時間が経過しており、すでに株価に織り込まれていました。
推奨時点で他にこれといった買い材料もなく、スイングトレード目的として当銘柄を推奨するには、慎重さに欠けたといたと言えるでしょう。
テクニカル的に見ても、当銘柄は7/31のマザーズ上場後、横ばいの株価推移が続いていました。
また上場間もない為、チャートデータも不十分、株価も横ばいが続き、トレンドもない状態でした。
▶総括
今回のツクルバ推奨の総括としては、推奨日直近でこれといった買い材料が見当たらない中で、買い推奨を出したことへの合理的な理由を見つけことは出来ませんでした。
また、上場後まもなくチャートデータが乏しく、テクニカル分析も難しい状況。結果的に、株価は下降トレンドとなり、投資家は損失を被ることに…。
厳しい言い方かもしれませんが、結果を出せない投資顧問に存在価値はないのです。
以下、フューチャーストックのサイト全体の検証記事になります。上記の追記と併せてご覧ください。
■検証記事
フューチャーストックは優良投資顧問なのか悪徳投資顧問なのか。ネットの口コミや評判を見る限り、評価はマチマチですね。早速、HP等の検証を行っていきたいと思います。
まずフューチャーストックが如何なる投資顧問なのか確認していくと、以下の記載がありました。
『長年の経験から構築されたネットワーク(人脈)から情報力、調査力・分析力では他社に負けないサービスをお客様に提供する事が出来る、更に高い投資成果が得られるよう常に最大限サポートし、お客様にとって最高のパートナーになることをお約束』
また、同社の特徴として、以下の3つが掲げられています。
①格安顧問料金
②分かりやすいサービス内容
③投資のプロによる信頼の分析
①格安顧問料についてですが、個人的には安い情報=精度が低いというイメージです。投資助言において情報・分析には必然的に結構なコストがかかりますからね‥
②と③は投資顧問として当たり前の事ですよね。
代表を務めるのは「山田真樹」氏です。投資顧問会社に10年勤務した後に同社を設立したようですね。フューチャーストックの主な無料サービス内容は以下の通りです。
・注目株 市況状況
動意づいた銘柄と市況状況を解説しているだけです。
・無料メルマガ
注目銘柄や本日の市況を解説しています。
・フューチャーストックの株式投資ブログ
内容としては上記メルマガと大差ないようですので、ブログはただの宣伝目的でしょう。無料コンテンツはいずれも注目株が記載されていますが、S高になった銘柄や急騰した銘柄の羅列なので、なんの役にも立たない情報です。
フューチャーストックの有料サービス内容は以下の通りです。
◆メール会員 料金:1ヶ月/3,000円
各方面から集まった銘柄情報や相場動向から、デイトレード・超短期・短期向けに分類し活用頂ける銘柄情報を厳選して前日にメール、また場が開く前に配信する。
◆電話会員 料金:1ヶ月/52,500円
各方面から集まった銘柄情報や相場動向から、事前に伺っている会員様のご希望スタイルに合わせその中から厳選した銘柄推奨を随時お電話でお伝えする。
◆成功報酬会員 料金:1年/105,000円 成功報酬 利益の21%
サービス内容は上記電話会員と特に変わりません。
◆特別会員 料金:6ヶ月/525,000円
きめ細かいサポートと、買い注文を入れると直ぐに動意づき急騰してしまう特別短期銘柄(他会員様にはお知らせ出来ない限定銘柄)を随時お電話にて推奨させて頂きます。利益目標は当日~3営業日で15%以上めざします
同社の特徴として「格安料金」を掲げていましたが、高額だと感じるのは私だけではないはず‥
その他、HPには実績が公開されています。銘柄の傾向としては動意づいた材料系仕手株や、テーマ株の押し目買いがメインでしょうか。その後の高値で上昇率を計算する掲載方法のため、実際にどれだけの利益を得られるかは未知数ですね。
推奨後3営業日以内で15%以上を目指すとの事なので、上手く当てた銘柄も深追いせず、上がらなければすぐに決済・損切りなのでしょうか。
実績の中で低レベルの凡ミスを犯している銘柄も散見されました。
7/28推奨の日立ハイテク(8036)はHPによると、7/28買い3570円、7/29売り3540円で上昇率-1%との事。
本銘柄は7/28は業績の上方修正という材料から、買い気配スタートから大きく窓を開け、最終的には長い下ヒゲ。
いわゆる「※首吊り線」ですね。
※「首吊り線」は一見、強く戻していることから上昇のエネルギーが強くあるように感じますが、すでに高値圏に達している場合などに出現することが多く、「すでに高すぎる」と感じる市場参加者の心理が、下ヒゲが長くなっている要因と考えられます。つまり、売り圧力に押されることで下ヒゲが長くなったので、「首吊り線」が出現した時は売り転換といえます。
首吊り線を見逃し推奨し、翌日の高値で誤魔化すなんてお粗末すぎますよね。結果、そこまで大きく損はしていないかもしれませんし、今後の展望は分かりませんが、問題なのは首吊り線という基本を見逃している事。
適当に仕事をしているとしか思えません‥
利用者は身銭を切っているのですから、真面目に全力で助言業に取り組んでほしいですよね。
最後にネットで同社について調べたところ、平成27年8月11日に金融庁より行政処分を受けている事が発覚しました。以下をご覧ください。
という事で、フューチャーストックの検証結果としては、凡ミスを犯すなど適当な仕事ぶりを露呈、ついには金融庁から直々に悪徳投資顧問のレッテルを張られた悪徳投資顧問と断定します。
買ったところがほぼ天井だった。けっきょく買値が一番高くて30%も下がってしまってる。こんな銘柄貰うのに払った料金だけでも返してほしい。
こんな時代に取り残されたような投資顧問サイトを使ってる人まだいるんですかね?(笑)フューチャーストックみたいに昔からある投資顧問サイトでも今の相場についていけてない会社はたくさんありますよ。ライジングブル投資顧問とかもその典型です。