kis(クロサイ)の行政処分とは?助言者の先回り売買と代表の隠蔽を検証【2026年】
目次
検証対象: 株式会社クロサイに対する行政処分について(近畿財務局)
「kis 行政処分」で検索して、ここに来たはずです。
会員だった人も、入会を迷っていた人も、何が起きたのかを知りたいはずです。
先に結論を書きます。kis(株式会社クロサイ)は、助言者の先回り売買を理由に、2026年6月に3か月の業務停止命令を受けた投資顧問です。
しかも財務局は、代表取締役がその事実を知りながら隠そうとしたと認定しています。
当サイトが公的資料で確認できたのは3つです。
- 助言者が29銘柄・31件で、顧客への助言前に買い、助言後に売っていた
- 近畿財務局が2026年6月1日に新規契約の勧誘を8月31日まで停止する命令を出した
- 停止期間が終わった9月14日時点でも、kisのサイトは「ご入会はこちら(停止中)」のままだった
「この会社は避けよう」と感じたなら、その感覚は正しいです。
ただ、避けるだけでは次に困ります。募集が再開されたとき、同じサイトを見て「もう大丈夫か」を判断する材料がないからです。
必要なのは「kisは危ないか」の答えではありません。処分を受けた投資顧問が、再開後にどう説明しているかを見る物差しです。
「助言者が自分で先に買っていないか」は、外からは見えません。だからこそ、処分文の読み方を知っておく価値があります。
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kis(株式会社クロサイ)とは?登録番号415号・役職員3名の投資顧問
kisは「K.K INVESTMENT SALON」の略です。株式会社クロサイが運営する投資助言サービスです。登録番号は近畿財務局長(金商)第415号。本店は奈良県生駒市にあります。
監視委員会の勧告文によると、資本金は900万円、常勤役職員は3名。代表取締役は後田泰孝氏です。

料金は公式サイトの「金融商品取引法に基づく表示」に載っています。

| プラン | 料金(税込) | 月あたり |
| スタンダード会員(月払い) | 11,000円/月 | 11,000円 |
| スタンダード会員(年払い) | 99,000円/年 | 8,250円 |
| プレミアム会員 | 110,000円/月 | 110,000円 |
プレミアムはスタンダードの10倍です。何が10倍なのかは、表示からは読めません。
この会社を、国税庁の法人番号公表サイトで調べました。

法人番号の指定は2020年5月14日。設立から6年ほどの会社です。

変更履歴は本店移転が3回。奈良市西大寺竜王町、西大寺北町、杉ヶ町、そして生駒市小明町です。
商号は設立時から変わっていません。3年弱で本店を3回移したことだけ、事実として押さえておきます。
近畿財務局が認定した「先回り売買」と「隠蔽」
2026年6月1日、近畿財務局は処分文を公表しました。監視委員会の勧告は5月19日付です。
認定された問題は大きく2つ。そのうち1つ目が、3つの段階に分かれています。順に見ます。
助言の前に買い、助言の後に売る。31件

kisは月曜から木曜の取引終了後、翌日のデイトレードで利益が見込める銘柄を配信していました。
その配信を担当するのが「甲助言者」です。2024年6月から2025年9月までの間、自分の証券口座で同じ銘柄を先に買っていました。
対象は29銘柄・31件。自分が持っていることを顧客に隠して「買い」を助言し、助言のあとで売っています。
財務局はこれを「顧客の利益よりも自身の利益を図るために行われた」と書きました。金融商品取引法41条1項の忠実義務違反です。
規程はあった。誰も動かず、代表は隠した

クロサイには社内規程がありました。役職員が自分で株を売買するときは、コンプライアンス部長の承認が要る決まりです。
ところが甲助言者は、申請を一度もしていません。コンプライアンス部長は、その業務が自分の担当だと知らされていませんでした。
そして代表取締役です。処分文は、代表が甲助言者の自己取引を認識していたにもかかわらず、当該事実の隠蔽を図っておりと書いています。
規程を作った人が、規程を動かさず、発覚後は隠す側に回った。財務局が「顧客の信認を裏切るもの」と評した理由はここです。
「銘柄名を紹介しただけ」が、広告では「利益を得た」に

2つ目は広告です。自社サイトに、買付日や買付価格を助言して顧客が利益を得た、と読める表示がありました。
実際に行っていたのは、銘柄名を紹介しただけ。買う日も値段も助言していません。
広告を作っていたのは代表取締役本人で、審査の仕組みはありませんでした。金商法37条2項の「著しく事実に相違する表示」にあたります。
役職員3名の会社です。助言者、コンプライアンス部長、代表。この3人で回っていました。
3人しかいない会社で、規程を知らない担当者と、知っていて隠す代表がいた。牽制が働く余地は最初からなかったと読むのが自然です。
❞処分の中身|業務停止は3か月、登録は残った

処分は2本立てです。新規契約の勧誘と締結を2026年6月1日から8月31日まで止める業務停止命令。そして業務改善命令です。
改善命令は6項目。広告の停止、再発防止策、責任の所在の明確化、全顧客への説明、そして7月1日までの書面報告が含まれます。
登録の取消しではありません。バディキャピタルのように登録を失った例と比べると、処分としては一段軽い内容です。
公表資料の日付を並べます。
| 日付 | 出来事 | 出典 |
| 2024年6月〜2025年9月 | 甲助言者が29銘柄・31件の先回り売買 | 近畿財務局 処分文 |
| 2026年5月19日 | 証券取引等監視委員会が行政処分を勧告 | 監視委員会 |
| 2026年6月1日 | 業務停止命令・業務改善命令 | 近畿財務局 |
| 2026年7月1日 | 改善状況の書面報告の期限 | 近畿財務局 処分文 |
| 2026年8月31日 | 業務停止期間の終了 | 近畿財務局 処分文 |
| 2026年9月14日 | kis公式サイトは「ご入会はこちら(停止中)」の表示 | 当サイト確認 |
停止期間が終わっても「停止中」のまま|公式サイトの現在
業務停止は8月31日で終わりました。9月14日にkisの公式サイトを確認しました。

入会ボタンは「ご入会はこちら(停止中)」。停止が明けて2週間たっても、募集は再開されていません。
そして、行政処分の告知は、kisのサイトのどこにもありません。なぜ停止中なのかは、このサイトだけ見ても分からない作りです。
告知は会社サイトのkrosy.co.jpにありました。

内容は財務局の処分文と同じ文言で、謝罪の一文が添えられています。kisの案内ページにあるのは「新規募集開始まで少々お待ちください」だけです。
つまり、処分を知っている人が会社サイトを開けば告知に届く。kisの名前で検索して入会ページに来た人は、告知に届かない。そういう置き方です。
改善命令には「全ての顧客に処分の内容を説明する」が入っています。既存会員には説明したはずです。
これから入る人への説明は命じられていません。再開後のサイトに処分のことを書くかどうかが、この会社の姿勢を測る一番分かりやすい物差しになります。
❞利益100万円・損失98万円|先回り売買は誰が損をしたのか
処分文には損益も書かれています。31件のうち、利益が出たのは22件で計約100万円。損失は9件で計約98万円です。
| 区分 | 件数 | 金額 | 1件あたり |
| 利益が出た取引 | 22件 | 約100万円 | 約4.5万円 |
| 損失が出た取引 | 9件 | 約98万円 | 約10.9万円 |
| 差し引き | 31件 | 約2万円 | 約650円 |
差し引きで約2万円。16か月かけて、助言者本人はほとんど儲かっていません。
では顧客は損をしていないのか。ここが誤解しやすいところです。
デイトレ銘柄は、出来高の少ない小型株が中心になりがちです。助言者が先に買えば、その分だけ株価は上がります。
顧客はその上がったあとの値段で買わされ、助言者は顧客の買いに向かって売ります。売った瞬間、顧客の買値を支えていた注文が1つ消えます。
助言者が儲かったかどうかは、顧客の損得と関係ありません。「顧客より先に自分」という順番そのものが、顧客の買値を悪くする仕組みです。
会費と比べてみます。プレミアム会員は月110,000円。助言者が1件で得た平均利益の約4.5万円は、会員1人の月会費の半分以下です。
月11万円を払う側から見れば、その配信の裏で助言者が数万円のために先回りしていた。金額の大小ではなく、何のための配信だったのかが問われる話です。
評価できる点
一方で、事実として評価できる点もあります。3つ挙げます。
- 登録は取り消されておらず、金融庁の登録一覧に第415号として載っている(2026年7月31日時点のデータ)
- 会社サイトで処分の事実を財務局と同じ文言で告知し、謝罪している
- 料金は税込で3プランが明記されており、金融商品取引法に基づく表示も置かれている
処分後に社名を変えたストックジャパンとは違います。同じ名前・同じ登録番号のまま告知を出している会社です。
足りないのは、その告知がkisの入会ページに届いていないこと。評価できる点と足りない点が、同じ「告知」に集まっています。
kis(クロサイ)についてよくある質問
kisは今も営業していますか?
登録は有効で、既存会員向けの助言は処分の対象外です。新規募集は2026年9月14日時点で「停止中」の表示のままでした。
業務停止の期間は8月31日で終わっているため、再開は会社の判断次第です。
行政処分の理由は何ですか?
助言者が推奨銘柄を助言前に買い、助言後に売る取引を31件行っていたこと。代表がそれを知りながら隠そうとしたこと。広告で事実と違う実績を表示したことの3点です。
近畿財務局は、金融商品取引法41条1項の忠実義務違反と、37条2項の広告規制違反にあたると認定しました。
投資家kkと甲助言者は同じ人ですか?
処分文は助言者を「甲助言者」とだけ書いており、氏名は公表されていません。当サイトも特定していません。
監視委員会の勧告文に名前が出ているのは、代表取締役の後田泰孝氏だけです。
会員だった人は、会費を取り戻せますか?
処分文は返金を命じていません。取り戻せるかは、契約内容と受けた助言の中身で個別に変わります。
配信内容と約定履歴を保存してください。そのうえで、金融庁の金融サービス利用者相談室か消費者ホットライン188に相談してください。
まとめ|kis(クロサイ)に再開後に申し込むべきか
調べた内容を一覧にします。再開後のkisのサイトに処分の説明がなければ、申し込む理由はありません。
| 確認した項目 | 結果 |
| 登録番号 | 近畿財務局長(金商)第415号(登録は有効) |
| 行政処分 | 2026年6月1日 業務停止3か月+業務改善命令 |
| 違反の中身 | 助言者の先回り売買31件/代表による隠蔽/事実と違う広告 |
| 先回り売買の損益 | 利益22件 約100万円/損失9件 約98万円 |
| 会社の規模 | 資本金900万円・常勤役職員3名 |
| 料金 | 月11,000円・年99,000円・プレミアム月110,000円 |
| 現在の募集 | 9月14日時点で「停止中」表示のまま |
| 処分の告知 | 会社サイトにあり/kisのサイトになし |
この記事を読む意味があるのは、次のような人です。
- kisの会員で、自分が受けた配信に先回りがあったかを確かめたい人
- 募集の再開を待っていて、入り直してよいかを判断したい人
- デイトレ銘柄の配信サービスを、「誰が先に買うか」で見る習慣をつけたい人
反対に、次の考え方には注意が必要です。
- 「登録取消しではないから軽い」と処分の重さだけで判断している人
- 「助言者は儲かっていない」と聞いて顧客に損はなかったと思っている人
- 会社サイトに告知があるから誠実な対応だと受け取っている人
処分歴のある投資顧問に申し込む前の5項目
- 財務局の処分文を原文で読み、誰が何をしたかを把握したか
- 入会ページそのものに処分の告知と再発防止策が書かれているか
- 助言者の自己売買を管理する仕組みが説明されているか
- 「実績」の表示に買付日・買付価格・売却日がそろっているか
- 処分文が求めた「責任の所在の明確化」に、会社が答えているか
株的中.comは1,000件を超える投資顧問・株情報サイトを検証し、読者からのべ39,000件以上の口コミが寄せられています。その中から見た所感です。
私が見たのは、近畿財務局の処分文、監視委員会の勧告文、国税庁の変更履歴、そしてkisと会社サイトの現在の表示です。
先回り売買そのものより、代表が隠したという認定のほうが重い。そして、その代表が今も同じ会社で募集の再開を決める立場にいます。
再開後の入会ページに、処分と再発防止策が書かれるかどうか。それを見てから判断しても、遅くはありません。
ここで挙げた5項目は、他の投資顧問にもそのまま使えます。
処分文の原文を1回読む習慣があれば、「業務停止」の裏に何があったかを自分で確かめられます。立花証券やストックジャパンを調べたときも、同じ手順で追っています。処分前のkisの評判はこちらの記事にまとめています。
「誰が先に買うか」が見えない配信は、料金の高さと関係なく同じ弱点を抱えています。そこを見れば次も自分で判断できます。
管理人が実際に使っている銘柄と売り時をAIが示す手法は、コロンブスの卵の公式LINEで細かいところまで公開しています。
配信の裏で人の手が先に動いていないか、この記事の5項目で見比べてみてください。
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出典(いずれも2026年9月14日確認)
- 近畿財務局「株式会社クロサイに対する行政処分について」令和8年6月1日
- 証券取引等監視委員会「株式会社クロサイに対する検査結果に基づく勧告について」令和8年5月19日
- 金融庁「株式会社クロサイに対する行政処分について」令和8年6月1日
- 国税庁法人番号公表サイト(法人番号8150001023721・株式会社クロサイ)
- 金融庁「金融商品取引業者登録一覧」(2026年7月31日時点データ)
- kis公式サイト「金融商品取引法に基づく表示」およびトップページ
- 株式会社クロサイ 会社サイト「株式会社クロサイに対する行政処分について」2026年6月1日





