藤野英人氏は日本で最も購入数が多いアクティブファンド「ひふみ投信」の最高投資責任者を務める人物です。
アクティブファンド:日経平均などの指数とは無関係に利益を目指す投資信託。逆に指数に連動するような成績を目指すのがインデックスファンド。
つまり日本である意味一番投資判断が信頼されている人物と言っても過言ではないでしょう。
本記事ではそんな藤野英人氏の経歴や投資の考え方など、藤野英人氏にまつわる情報を取りまとめてみました。
目次
藤野英人の経歴
藤野英人氏が最高投資責任者を務めるひふみ投信は日本国内の成長企業に投資するファンドです。
良好なパフォーマンスを出しており、藤野英人氏の手腕が垣間見えます。
では藤野英人氏がどういった経験を積んで相場観や知識を身に付けてきたのか、彼の経歴から探ってみます。
▼藤野英人氏の経歴
1966年8月29日誕生
1990年 早稲田大学法学部卒業
1990年 野村投資顧問株式会社(現:野村アセットマネジメント)入社
1996年 ジャーディンフレミング投信・投資顧問株式会社(現:JPモルガン・アセット・マネジメント株式会社)入社
2000年 ゴールドマン・サックス・アセットマネジメント入社
2003年 レオス・キャピタルワークス株式会社を創業
2003年 明治大学講師就任
2005年 株式会社イデアインターナショナル取締役就任
2006年 株式会社ウォーターダイレクト(現:プレミアムウォーターホールディングス)取締役
2008年 レオス・キャピタルワークスにおいて「ひふみ投信」の運用を開始
2009年 レオス・キャピタルワークスの株式をISホールディングスに1株1円 総額3240円で売却、社長を辞任し最高投資責任者として運用に専念
2013年 八面六臂株式会社社外取締役就任
2015年 レオス・キャピタルワークス 代表取締役社長に復帰、CIOと兼任
2019年 東京理科大学 上級特任教授就任
2020年 YouTubeチャンネル『お金のまなびば!』を開設
2020年 早稲田大学講師就任
2021年 ベンチャーキャピタル レオス・キャピタルパートナーズ 設立
2021年 ViXion株式会社 取締役就任
2021年 株式会社スカイマティクス社外取締役就任
2021年 叡啓大学 客員教授就任
2021年 東京医科歯科大学湯島キャンパスM&Dタワー 非常勤講師
藤野英人氏は複数の企業を自ら経営し、また他社の社外取締役も務めています。
自分で企業を成長させるために奮闘しつつ、他社が成長するためにどのような取り組みを行っているのかも学びつつ、その結果企業がどうなっていくのかを内側から知ることができる。
成長企業に投資し良好なリターンを出しているひふみ投信の源泉は、この藤野英人氏の経験によるものなのではないでしょうか。
そしてこれほどの肩書を持つ藤野英人氏の資産は一体どれほどなのかも気になってしまいます。
調べてみると過去には資産20億円あったものの、2009年2月4日にリーマンショックのあおりをうけてレオス全株(3,240株)を1株1円で売却し、2,000万円の借金持ちになってしまったという情報がありました。
それから10年以上たった現在、最近の活躍を見るに資産はまた数十億円規模に戻っている可能性は十分考えられます。
現在の資産配分として、1/3ぐらいがレオス・キャピタルワークスの自社株、1/3ぐらいがひふみ投信、1/3が未上場株、現金預金が数パーセントぐらいとのことでした。
資産のほとんどを株で持っているようです。
藤野英人氏が成長企業に投資してリターンを得られる理由になんとなく見当がついたところで、次に藤野英人氏が人気な理由を探ってみます。
藤野英人の評判
藤野英人氏は世間から具体的にどういった評価を受けているのか見てみます。
そして実際に評価を見てみると、投資家としては言わずもがな、人柄に関しても尊敬できるという声が多数ありました。
一方、投資家としてよく思っていないという意見も数件みられました。
▼藤野英人の評判
▼藤野英人に否定的な評判
藤野英人氏はかつてメディアを通じて光通信(通称ピカツー)を大絶賛したものの、その直後にピカツーが高値から株価270分の1程度まで大暴落してしまったという苦い経験があります。
この出来事を知っている人は藤野英人氏がカリスマなどと呼ばれることを嫌ったり、巧妙に株を買わせる手口に嫌悪感を抱いたりという人がいるわけです。
このピカツー事件が起きたのは2000年。今から22年も前の話。
若い人は知らないでしょう。
故に若い方ほど藤野英人氏を絶賛し、高齢の熟練投資家ほど藤野英人氏に対してあまりよくない印象を持っているように見受けられます。
藤野英人の投資の考え方
藤野氏がこれまでに磨き上げてきた投資について語っている本に『投資バカの思考法』というものがあります。
その中で藤野氏は大事なことは
としています。
また別の場所では、市場をある程度予測し、市場のゆがみを発見し、本質的に成長する企業に淡々と投資をすることが大切と述べています。
初心者へ勧める投資スタイルとしては、デイトレやスイングトレードより、1つの銘柄を半年以上は持ち続ける長期投資をすすめています。
その際、投資の対象は自分の理解しやすいものに投資することとしています。
なぜなら、自分が理解できるものであれば、株価の上がり下がりの理由がわかるため、負けたとしてもそこから学べるようになるからだそうです。
さらにリスク分散も重要としており、初めてでもまずは少なくとも異なる業種に属する3銘柄に投資することをよいとしています。
自分の理解しやすいものという観点では、海外銘柄がわかりにくいと思うのであれば無理に海外に投資をしなくともよいとしています。
買い方については、買い時を探して株価にとらわれると自分の欲によって投資に対するスタンスが乱されてしまうとしており、それよりは日にちを決めて小さく長くゆっくり買うことをすすめています。
また藤野氏は「主観的にのめりこまないこと、客観性を失わないこと」をとても重要としており、市場が暴落した時も、起きた事実だけをとらえ、痛みを感じることなく合理的に判断することを徹底しているということです。
なぜなら、投資において求められるのは「相場が上昇してみんなが浮き足立っているときに売却し、みんなが怯えているときに買う冷静さ」だそうで、このように人と反対のことをすることで稼ぐことができるからと思われます。
彼個人の投資成績はわかりませんが、藤野英人氏が運用責任者となっているひふみ投信の運用成績は、運用開始~2022年5月末までで4.48倍となっています。
上記藤野英人氏の教えを守れば資産を4.48倍に出来ると言うわけではありませんが、4.48倍にした人物が言う考え方えあれば参考にしてみようという気にもなるのではないでしょうか。
メンタリティは藤野英人氏を参考にし、最近話題となっている『高騰銘柄を発見するAI』でも使えば、もしかしたら本当に資金数倍になってしまうかもしれませんね。
藤野英人が責任者をつとめるひふみ投信の内容、成績
「ひふみ投信」とは主に日本の成長企業に投資する投資信託で、藤野英人氏が率いるレオス・キャピタルワークス株式会社が運用・直接販売しています。
▼ひふみ投信基本情報
信託報酬等合計 1.078%
購入時手数料率(税込) 0.000%
運用年数 6年
純資産額 1,387.52億円
ひふみ投信の特徴は大きく3つあります。
しかし実際は、運用資産額の増加に伴い大型株や海外株の比率も上がってきているようです。
これもまたひふみ投信の人気の理由です。
次は「ひふみ投信」の運用成績を見てみましょう。
▼ひふみ投信運用成績
運用期間/ひふみ投信成績/TOPIX
1ヶ月/0.54%/0.78%
3ヶ月/0.73%/2.59%
6ヶ月/-10.74%/0.57%
1年/-9.84%/1.84%
3年/23.90%/35.80%
設定来/448.37%/135.65%
設定来で約4倍とTOPIXより成績はいいですが、ここ1年はずっとTOPIXに負けているようです。
組み入れ銘柄と銘柄紹介は以下のとおりです。
銘柄名/銘柄コード/規模/上場市場/業種/組入比率
ひふみ投信の評判
実際にひふみ投信に投資している人からの評判はどのようなものでしょうか。
ここ1年は投資成績があまり良くないため、愚痴のような口コミも散見されました。
▼藤野英人への愚痴
投資成績がよかった数年前は絶賛される口コミが非常に多かったです。 他には、投資家と向き合う姿勢を評価するような口コミもありました。
▼藤野英人の評判
藤野英人が代表を務めるレオスキャピタルワークスとは
藤野氏は「日本には良い投資信託がない」と感じ、2003年に自身が代表をつとめるレオス・キャピタルワークス株式会社を創設しました。
そのレオス・キャピタルワークス株式会社とは、どのような会社なのでしょうか。
レオス・キャピタルワークス株式会社は、「資本市場を通じて社会に貢献する」という経営理念のもとに2003年に創業した資産運用会社で、2つの事業を持っています。
1つは投資信託委託業務として、「ひふみ投信」を始めとした投資信託を運用・販売しており、守りながらふやす運用でお客様の長期にわたる資産形成を応援しています。
もう1つは投資顧問業務として投資一任契約にかかる業務で、国内外の企業年金基金、機関投資家のお客様から投資判断を任され、お客様に変わり資産運用行っています。
このように2つの事業を行っていますが、一般的にはひふみ投信などの投資信託を運用する会社として知られているようで、口コミもほとんど投資信託の話題ばかりでした。
レオスキャピタルワークスの評判
それでは、具体的にレオス・キャピタルワークスについてどのような口コミがあるのでしょうか。
レオス・キャピタルワークスの運用チームの強みとして、以下のような口コミがありました。
“でもレオスは違って、理想の投信、投資家にとってあるべき投信を作り、販社を通さずに直接販売したいという想いを理由に人が集まっています。
僕個人の経験からですが、銭金や個人の出世とかではなく、ロマンやビジョンで結びついたチームは間違いなく強いです。“
“運用部の人だけでなく白水氏のような営業系の人のインタビュー記事を読んでも、レオスはとにかく話す内容がみんな金太郎飴です。
個々人で表現が変わったりするけれど、同じ匂いというか空気というか、ここまでビジョンを共有できてるってすごい。だからこそ、方針や戦略がブレず、安定して結果を出せているのだと思います。“
“明日からお前これ担当って上司に言われてやらされてるのではなく、金と出世のためにやってるのでもなく、レオス運用部の6人って理想の投信を作りたくて、それで仕事をしていると感じる。
サラリーマンやってりゃ分かりますよね。やらされてる仕事と、やりたくてやってる仕事。どっちの方が死に物狂いで必死にやるか。そして結果が出るか。
で、実際に9年で450%って結果を出してるんだからすごい。“
他の証券会社と比べてもビジョンを強く共有し、強固なチーム体制で結果を出してきている様子がうかがえます。
また実際にレオス・キャピタルワークスを利用した資産推移については、ひふみシリーズに関する口コミがいくつか見られました。
“全体の評価損益率-5.53%
ひふみ投信-6.806%
ひふみワールド-3.11%
ひふみらいと-3.55%
安定のオールマイナスです。長期投資目線の方でなければ損切しているのではないでしょうか。“
資産推移の報告については、ここ数年パフォーマンスが下がっているため、マイナスの報告が多いです。
人によっては愚痴のような口コミをしている人やひふみシリーズの主旨を理解し、今は我慢の時としているものあり様々です。
藤野英人、人生の方針転換
藤野氏は2020年5月、住民票を東京から伊豆に移して伊豆市民となりました。
もともと藤野氏は、現代の日本社会で一般的である「会社にいる時間が長く、家族と過ごす時間が少なくても、仕事をしているのだから仕方がない」といった状態に違和感を持っていました。
以前、親の介護を理由で優秀な社員を失ったことをきっかけに、9時17時と決められた時間に働くことの不便さを変えていくこととし、1年前からコアタイムなしのフレックス制と住宅勤務の準備をすすめていました。
これは社員を守るだけでなく、優秀な人材を集めるうえでも必要な会社の戦略として位置付けています。
そしてコロナを機に会社を完全リモートワークに切り替え、自身も伊豆へと移ったことで健康的な生活となり、痩せた上に人間ドックの数値もよくなったとしています。
藤野氏は、アフターコロナは「公私混同社会」が到来するとしています。
その「公私混同社会」で働き方や暮らし方の多様化が進むにつれ、それを裏で支えるテクノロジーや成長ビジネスが生まれてくると言及しており、彼自身そのような会社が大きく伸び、その価値を高めていくことは間違いないとしています。
あかんひふみ投信が-20%超えて塩漬け状態。どうしよう。藤野さんいろんなお仕事するのもいいですがまずは本業をしっかりやってください(泣)
藤野英人さんはYouTubeで知ったのですが、説明は具体的だし明快だしでわかりやすい!最近一番参考にしているお方です!
ひふみ投信3年やったけど+2%でぎりぎりプラスを保っている状態でした。流石にマイナスになる前にもうやめた。