目次
実際に「楽天・プラス」シリーズや「楽天インデックス」シリーズ、高配当株式ファンドなど多様なラインナップがあり、それぞれ異なる投資目的やリスク特性を持っています。
本記事では、楽天投信投資顧問のおすすめファンド5選や、その特徴とメリットを詳しく紹介します。
投資目標やリスク許容度に応じて、あなたにぴったりなファンド選びができるようになりますよ。
楽天投信投資顧問とは?

楽天投信投資顧問は「納得感のあるコスト」で投資家を応援する、楽天グループの運用会社です。
2025年5月に「楽天・プラス」シリーズが純資産総額1兆円を突破するなど、多くの投資家から確かな支持を得ています。
ここでは楽天投信投資顧問の強みや、どのような商品を扱っているのかについて紹介します。
会社概要

楽天投信投資顧問株式会社はおよそ20年もの歴史がある楽天グループの資産運用会社です。
一般的に証券会社は投資信託を販売する会社ですが、楽天投信投資顧問は投資信託を作り運用する専門会社として、投資家の資産形成をサポートしています。
項目 | 項目 |
---|---|
会社名 | 楽天投信投資顧問株式会社 |
設立日 | 2006年12月28日 |
資本金 | 150百万円 |
代表者 | 代表取締役社長 東 眞之 |
株主 | 楽天証券ホールディングス株式会社(100%) |
金商登録 | 関東財務局長(金商)第1724号 |
コストに強みがある?
楽天投信投資顧問は、コスト面で他社と比べて優位性があります。
特にインデックスファンドなどの商品では、信託報酬をおさえた設計がなされており、コスト意識の高い投資家から多くの支持を得ています。
ここでは、楽天投信投資顧問が他社と比較して、どのようにコスト面で差別化を図っているかを見ていきましょう。
購入時手数料0円

楽天インデックス・シリーズを申込む場合、購入時に手数料はかかりません。
楽天投信投資顧問の手数料体系は以下のとおりです。
購入手数料 | 0円(楽天インデックス・シリーズ) |
信託報酬 | 業界で最低水準を目指す |
信託財産留保額(途中で解約する時の手数料) | ファンドにより異なる |
その他費用(監査費用等) | 年率0.01〜0.05%程度 |
他社では購入時に2〜3%の手数料がかかることもあり、たとえば100万円投資する場合、最初から2〜3万円が差し引かれてしまいます。
一方で、楽天投信投資顧問なら投資元本をそのまま運用に回せるため、複利効果を最大限に活用することが可能です。
成功報酬方式を採用

楽天みらいファンドでは、基本報酬額を最小限におさえたうえで、基準価額が過去最高値を超えた場合にのみ成功報酬が発生するシステムです。
これなら、投資家に損失がある時に運用会社だけが報酬を得ることはありません。
また、成功報酬額はその年度の最高値基準価額の1.10%(税込)という明確な上限が設定されているため、投資家は「成果報酬でいくらとられてしまうだろう」と不安にならずに済みます。
成功報酬方式は投信業界では採用例が少なく、ほかの会社と差別化できる点と言えるでしょう。
ETF信託報酬1/2以下
楽天ETFは既に上場している同じ種類のETFの平均と比較して、信託報酬が半分以下となっています。
仮に100万円を20年間で投資した場合、約3万円分の信託報酬料の差が生まれます。
他社ETF(信託報酬0.3%)の場合
- 年間コスト:100万円 × 0.3% = 3,000円
- 20年間の累計コスト:3,000円 × 20年 = 約6万円
楽天ETF(信託報酬0.15%)の場合
- 年間コスト:100万円 × 0.15% = 1,500円
- 20年間の累計コスト:1,500円 × 20年 = 約3万円
ETFの信託報酬は保有期間中にずっとかかるコストであり、長期投資において、特に大きな金額で投資した場合、運用成果に大きな差が生まれます。
少しでも信託報酬の低い商品を選び、将来の資産形成において有利なスタートを切るようにしましょう。
豊富な投資信託

楽天投信投資顧問は、投資家一人ひとりの資産形成の目標やリスク許容度に合わせて、多様な選択肢を用意しています。
ファンドシリーズ | こんな人におすすめ | 特徴・メリット |
---|---|---|
楽天・プラス・シリーズ | 業界最低水準のコストを重視する人 | ・楽天証券の取扱いファンドで運用管理費用が最安・2025年5月に純資産総額1兆円突破 |
楽天インデックス・シリーズ | 幅広い分散投資を手軽に始めたい人 | ・長期国際分散投資に最適・約30本以上の豊富なラインナップ |
楽天・高配当株式シリーズ | 配当収益と成長の両立を求める人 | ・四半期決算型で年4回の分配・日本、米国の高配当株式に厳選投資 |
楽天みらいファンド | 成果が出た時のみ支払う成功報酬体系で投資したい人 | ・成功報酬方式で運用会社と利益が一致・基本報酬を低く抑制 |
楽天ETF | 低コストでリアルタイム取引したい人 | ・同種ETF平均の信託報酬の半分以下・楽天証券なら売買委託手数料0円 |
楽天・資産づくりファンド | リスク許容度に応じて選びたい人 | ・のんびり〜がっちりまで5コースを用意・自分のリスク許容度に合わせて選択可能 |
具体的に各シリーズでは、以下のような多様なラインナップを提供しています。
楽天・プラス・シリーズ | 主要指数をカバー・オールカントリー・S&P500・日経225・先進国株式・NASDAQ-100・SOXなど |
楽天インデックス・シリーズ | 幅広い資産クラスをカバー・全世界株式・全米株式・先進国株式・新興国株式・バランス型など |
楽天・高配当株式シリーズ | 日本、米国、バンガードETFなど地域別の高配当戦略を用意 |
上記のように豊富な選択肢を用意し、投資初心者から上級者までのすべての投資ニーズにも対応が可能な体制を構築しています。
まずは自分の投資目標とリスク許容度を整理して、最適なシリーズから資産形成をスタートしてみましょう。
【基準価格で厳選】おすすめ投資信託5選
楽天投信投資顧問の中でも特に注目すべき5つのファンドを、現在の基準価額と魅力をふまえて厳選しました。
ファンド名 | 基準価格 | おすすめな人 |
---|---|---|
①楽天・インド株Nifty50 | 10,079円 | 高い成長性を求める人 |
②楽天・プラス・オールカントリー | 13,539円 | 運用コストをおさたい人 |
③楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型) | 9,411円 | 配当収益と値上がり益の両方を狙いたい人 |
④楽天・プラス・S&P500 | 13,759円 | 米国株式の成長力を取り込みたい人 |
⑤楽天日本株4.3倍ブル | 17,042円 | 短期間で大きな利益を狙う上級者 |
①楽天・インド株Nifty50

すでに全世界株式や米国株式には投資しており、ほかのファンドで高い成長性を期待して投資したい人は、楽天・インド株Nifty50がおすすめです。
インドの人口は2023年に中国を抜いて世界一となる見込みで、人口の年齢別構成比では30代以下の若年層が66%を占め、今後の労働力と消費の拡大が期待されるからです。
実際にインドの株式指数は、力強い経済成長を背景に、主要な株式指数と比較しても高い伸び率となっています。

世界最大の人口を持つ国として、内需拡大と生産性向上の両方が期待でき、長期的な成長ポテンシャルは極めて高いと考えられます。
ただし、新興国は為替変動リスクや経済の不安定性もあるため、まずは少額から投資していきましょう。
②楽天・プラス・オールカントリー

投資初心者で特にコストとリスクをおさえたい人には、楽天・プラス・オールカントリー株式インデックス・ファンドがおすすめです。
世界の主要株式市場に幅広く分散投資し、世界経済全体の成長の恩恵を受けられるからです。
また、大型株・中型株に限定しているので運用コストが安い点が魅力です。
信託報酬を含めた総経費率(実質コスト)が低いファンドは以下のとおりです。
ファンド名 | 総経費率 |
---|---|
はじめてのNISA・全世界株式インデックス(オール・カントリー) | 0.07% |
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド | 0.10% |
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | 0.11% |
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド | 0.14% |
野村アセットマネジメントのコンテンツによると、総経費率が最安値のファンドは「はじめてのNISA・全世界株式インデックス」です。
一方で、楽天・オールカントリーは楽天証券ユーザーにとって、ポイント還元などを含めた実質的な運用コストがさらに軽減されます。
③楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)
退職後の資産運用や定期的な収入を求める投資家には、楽天・シュワブ・高配当株式・米国ファンド(四半期決算型)がおすすめです。
このファンドは米国の高配当株式に厳選投資を行い、年4回の決算により定期的な分配金収入を得ることができます。(期待利回りは3~5%)
(第1期)2025年2月25日 | (第2期)2025年5月26日 | |
分配金 | 85円 | 70円 |
基準価格 | 10,595円 | 9,231円 |
基準価額9,231円で1万口あたり70円分配の場合、100万円を投資すると1回の分配で約7,580円(税引前)を受け取れます。年4回受け取ると、1年間で30,320円です。
つまり、100万円に対する年間分配利回りは約3.0%強(30,320円÷100万円)となります。
本家ETF「SCHD」の分配利回り(3.68%)と比べるとやや低めなものの、米国株が下がっている今仕込んでおけば、今後高い分配金を得られる可能性もありますよ。
④楽天・プラス・S&P500

今後のアメリカ企業の成長性を期待し、極力低コストで運用したい人には、楽天・プラス・S&P500がおすすめです。
実際に、トランプ関税による米国株式の価格下落が進む現在の市場環境において、優良企業を割安で購入できる機会が生まれています。
信託報酬は年0.077%(eMAXIS Slimは年0.0926%)に設定されており、楽天証券の投信残高ポイントプログラムで年0.028%のポイント還元も受けられます。
たとえば100万円を一括で投資した場合、年間の手数料負担は770円(信託報酬)から、ポイント還元(+280円)後には490円となる計算です。
この低コスト構造により、長期保有すればするほど他社ファンドとの収益差が拡大していくでしょう。
⑤楽天日本株4.3倍ブル

短期間で大きな利益を狙いたい上級投資家には、楽天日本株4.3倍ブルがおすすめです。
たとえば、日経225連動型インデックスファンドの1日の騰落率が+ 10.0%だった場合、楽天日本株4.3倍ブルの騰落率は+ 43.0%程度となり、相場上昇時には大きなリターンが期待できます。

ただし、株式市場が下落すると基準価額は大きく下落し、株式市場が一定の範囲でもみ合った場合、基準価額は押し下げられるリスクもあります。
相場環境に応じた迅速な判断が求められるため、投資経験が豊富な上級者のみが短期売買目的で利用することをおすすめします。
楽天投信投資顧問の評判
楽天投信投資顧問の評判についてSNSを調査したところ、圧倒的に良い口コミが多い印象を受けました。
良い口コミ
楽天投信投資顧問は積極的に信託報酬の引き下げを行っており、投資家から高く評価されています。
①信託報酬を下げるらしい
②基準価額一覧のCSVを公開してるので一番良かった
③黒字経営を続けている
④楽天投信投資顧問を見習った方が良い
⑤giftee Box selectいただきました
良い口コミから、同社は競合他社の動向に敏感に反応し、信託報酬を下げる柔軟性がある点を高く評価されていることがわかります。
また、市場トレンドを読んだ商品開発力(MOAT投資信託など)や、顧客へのキャンペーン実施など、積極的な顧客サービスも評価ポイントです。
悪い口コミ
楽天投信投資顧問への批判的な口コミから、一部の投資家からは、SBIやほかの投資顧問と比較した時に劣っていると評価されていることがわかります。
①本日の価額の更新が遅い
②宣伝が下手すぎる
③どうしてもSBIに分があるように思える
④楽天の倒産が噂されているのですが
楽天投信投資顧問への批判的な口コミから、基準価額(投資信託の1日の値段)の更新が他社より遅れがちであることがわかります。
よって、中長期投資で利用するのが無難です。
また同じような商品でも、他の会社(特にSBI証券系)の方が手数料が安かったり、運用成績が良かったりする場合がある点への指摘も見られます。
楽天だけでなく、必ず複数の会社の商品を比較しましょう。
楽天投信投資顧問がおすすめな方
楽天投信投資顧問の利用するべき人の特徴として、以下2つが挙げられます。
- 楽天経済圏のユーザー
- 低コスト重視の長期投資を目指す人
楽天証券で投資信託を保有すると、残高に応じてポイントが貯まります。
楽天カードや楽天銀行などと組み合わせることで、実質的な運用コストをさらに軽減できるでしょう。
また、購入時手数料0円や信託報酬も、競合他社と比較して優位性があります。