ファイナルストックプロジェクト

ファイナルストックプロジェクトは優良投資顧問なのか悪徳株情報サイトを運営しているだけなのか。ネットの口コミや評判を見ると、ほとんど評判自体がない状態でした。なぜかはわかりませんが、逆に気になってしまったので検証していきたいと思います。

早速会員登録しHPを見ていくと、ファイナルストックプロジェクトとは「日本中に広がる圧倒的情報網」と「最先端自動分析システム完備」より「完全過ぎる劇的情報を100％網羅」しているとの事です。

もうすでにお気づきの方も多いかと存じますが、金融業界・投資顧問業において、「完全」や「100％の情報」は断定的判断となり処分される可能性のある表現です。 こんな表現を堂々とHPに記載してしまう段階でアウトな気がします‥


続けて、この自動分析システムとは、過去の相場における膨大なデータを蓄積してパターン化し、自動更新されていく学習型システムとの事。そのため高確率で上昇する銘柄を抽出するらしく、上昇成功率は92.8%との事。（上昇達成基準は1週間以内に20％以上の上昇）

さらにそれだけでなく、システムが検出した銘柄を専門精査チームが選別する事で上昇達成率を格段に上げているらしいのですが、そのシステムがもし本当に92.8%当たるならば、そこに人間の力を加える全く必要ないですよね。

もはやそのシステムの価値が高過ぎて私なら投資顧問なんてやらずに自分でシステムに従い株の売買を行いますし、もしくはそのシステムが高く売れそうですよね。笑 率直に言って92.8%という数値は信じがたいですよね。

実績（仕手株など）は果たしてどうなのか興味があったので確認しようとしたのですが、なぜかHPの提供情報実績のページが開けません。 92.8%当たる素晴らしいシステムがあるにも関わらず実績が公開されていない理由が全く分かりません。

しょうがなく他のサービスを確認していくと、無料提供情報として「相場見通しとイチ押し銘柄」というサービスがあるようなので、92.8%当たるシステムと専門精査チームの実力を分析してみようと思います。

検証日に確認できたイチ押し銘柄は4つであり、1つ目は5/9の ASIAN　STAR （8946）。推奨理由はアスコット（3264）という同じ不動産関連の会社が上昇しているからという非常に安易なものでした。


アスコットには筆頭株主変更により今後の事業展開に期待という明確な材料があっての事なので、不動産関連というだけで推奨するとは浅はか ですよね。さらに5/9の段階でASIAN　STAR は既に高値圏ですし、推奨日の価格372円から上昇達成基準である20％上昇はまだ達成していません。

2つ目は、5/10の イーガーディアン（6050）なのですが、こちらも既に動意づいている銘柄です。推奨理由は 「昨日の決算が良かったから」という単純なものであり、短期的2倍になる可能性もあるとの事。


確かにテーマ株なので将来的に株価が大きく上昇する可能性はありますが、現段階で5/10の1500円から20％の上昇達成基準はクリアしていません。

3つ目は5/11のサンフロンティア不動産（8934）です。こちらの推奨理由も 「昨日の決算が良かったから」という単純で誰でも調べられる情報からのようです。こちらも5/11の1099円から20％は達成できていません。


4つ目は5/12のネクスト （2120）です。こちらの推奨理由は「5日線が25日線をゴールデンクロス」「昨日の決算が良かったから」短期的に30～40％の上昇も期待できるとの事。


ついにボロを出しましたね。 チャートを見れば明白なのですが、今回のゴールデンクロスは25日移動平均線が下降トレンドになっており、買ってはダメなゴールデンクロスの典型です。

もっと言えば12/22の1598円、3/31の1443円、4/22の1327円と上値が切り下がっており、どう考えても突発的な材料でも出ない限り、 「下降トレンド」に入っています。
案の定、5/12は1262円で買っていると終値1165円で8％のマイナスです。

上記をご覧いただければ明白なのですが、92.8%当たるシステムと専門精査チームの実力は、 はっきり申し上げて素人の域をでません。上記の4銘柄も好決算銘柄とテーマ株などを適当に選べば、誰でも選別できる銘柄ばかりです。

しかも今のところ、0勝4敗ですから上昇成功率は０% ですね。

以上、ファイナルプロジェクトについての検証をまとめると、ＨＰに堂々と「完全」や「100％の情報」などの断定的判断として処分されかねない表現を掲載していることや、全く当たらないにも関わらず「92.8%当たる」と嘘をついている、さらに素人丸出しの銘柄選定方法を露呈と、まさに悪徳投資顧問としての要素を完備している事が判明してしまいました。